シャインポストのライブに行ってきたお話
シャインポストと打ち込むと勝手に社員ポストに変換されるの草
そんな訳で、今回は5月14日に行われたTINGS LIVE JOURNEY Black or White? SPRING BOUTに参加してきました。その感想をまとめようと思います。
はじめに
シャインポストとは
さて、まずこのシャインポストについて。
まあ、今の時代巨大アニメ会社がアイドルコンテンツをやるのは普通のことなので、今更目新しさもないのですが、私が惹かれた点は小説が原作として存在するという点。
私は一時期BanG_Dream!と言うコンテンツにドがつくほどハマっていたのですが、そのきっかけが原作である小説だったんです。単に小説と言っても、バンドリの方は純文学を書いている中村航先生が手がけている、序盤から文章力と世界観に圧倒される物語だったのですが、それでハマった私にとって、アイドルコンテンツに文字の原作が存在するという事象がそれだけで魅力的だったんですよね。*2
私はTwitterのフォロワーが大橋彩香さん目当て*3で見ていた様子を見て配信を見たのですが、そこでどうやら原作小説があるらしいぞ?と言う話を聞き、Kindleにて即購入。無事積読となることなく読破したことで僕と彼(コンテンツ)の間に縁が生まれたという訳です。
???「この小説を読んだな?これでお前と縁が出来た!」
原作小説の話
シャインポストの小説を書いているのはラノベ作家の駱駝先生。他の作品としては「俺が好きなのはお前だけかよ」があるそうです。シャインポストをきっかけに俺が好きなのはお前だけかよ(略し方がわからん)もアニメ12話を視聴しました。
二作をかじった印象としては、一つはこのキャラにこういうキャラをぶつけると面白いよね、ここでこういう展開をすると面白そうだよね、と言うような考えを思い浮かべるのが得意な作者だなと感じました。常に何かが起こっていて、映像として流していると退屈はしないな〜と感じます。
また、凄く速筆らしく、シャインポストは大体4〜5ヶ月おきぐらいに新刊が出ています。
早い展開が求められる現代のコンテンツにマッチした作者さんだと思います。
小言を言うのなら、文章表現は随分ちゃちなものだという点ですかね。
小説というよりは台本な文章ですし、プロデューサーくん視点だと(1巻はほとんどこれ)、僕らが眺めているプロデューサーが見ているアイドルを観察している気分になります。要するにアイドルの魅力がわかりにくい文章になっています。
また、プロデューサーくんはあくまでも観察者として配されているので、彼自身になんの魅力もない人間を眺めているという非常にしんどい文章になっています。これはなんとかならんもんかと思います。2巻では構造的にアイドル視点が多くなっているので、ある程度は軽減されていますが、時折やってくるプロデューサーくんパートは読んでてしんどい......*4
それでは、ライブの感想へ。
ライブ感想
公演概要
ライブは全7曲、公演時間は約2時間半で行われました。曲をやっていない間は茶番だったので、半分以上は茶番を見ていたことになります。
これはまあ、大体予想はついていたことでして、何せこのコンテンツ、まだシングル出していないので曲数が圧倒的に少ないんです。私はあまり詳しくないんですが、おそらく出演したグループの曲全部やってます。
なのでまあ、仕方ないですね。
セトリ
1.TOKYO WATASHI COLLECTION / TINGS 【シャインポスト】 - YouTube
2.Be Happy Time!!(これでけYouTubeにはなかったのですが、サブスクでは聞けます)
3. Be Your Light!! / TINGS 【シャインポスト】 - YouTube
茶番
4.GYB!! / HY:RAIN【シャインポスト】 - YouTube
5.Snow Leaves / TINGS【シャインポスト】 - YouTube
6.Life goes on! / TINGS【シャインポスト】 - YouTube
7.春風に乗って / TINGS【シャインポスト】 - YouTube
立ち上げたばかりのコンテンツからしか摂取できない栄養素がある
これはシャインポストに限った話のではないですが。始まりたてのコンテンツからしか摂取できない栄養素はあります。
バンドリ4thの武道館とかもそうですね。始まりたてのコンテンツはやることなす事にコンテンツの存亡がかかっていたりするので、コンテンツの歩み自体が物語だったりするんですよね。まあ、それ自体は大きなコンテンツも大なり小なり同じなんですが、小さなコンテンツの方は演者の方も明確に意識しているので、没入感がありますね。
また、コンテンツの進み方も未成熟ゆえの初々しさが透けて見えるのもいい。
とりあえず片手間にでも立ち上げたてのコンテンツの動向を追うのは面白いのでおすすめです。シャインポストもまだまだ初々しさの強いコンテンツなので*5、気にかけて見るのもいいと思いますよ。
楽曲について
TINGSの楽曲は元気な楽曲がほとんどですね。
また、作曲、作詞は特にこの人が担当する、みたいなものはなさそうです。
音としては随分とギター強めな印象があります。Be Your Light!とかは凄く顕著ですよね。このギターも、楽曲の元気さを表現している要因だと思います。
バンド調のグループは生バンドライブも期待してしまいますね。とても映えそうな楽曲が多いので、いずれやって欲しいものです。
ちなみに、私の推し曲はLife goes on! 、TOKYO WATASHI COLLECTIONです。前者は駆け抜けるようなギターリフが好きで、後者は女の子!って感じの曲なのがいい。おじさん、女の子が女の子してる曲が大好きなのよ。(SupercellのLove&Rollとか最高)
ダンスによる物語の要素の表現
実は私、これまでアイドルのライブを見に行ったことがなく(アイドルマスターはこの枠から外れる)、歌って踊る(奪い合いはしない)ライブを見るのが新鮮でした。
その上で面白かったのが、アイドルの特徴。小説だとこの子はこんな特徴がある、この子はここが上手というのが描写されていて、その要素が思った以上にその通りだったんですよね。なるほど、あの小説は演者の得意不得意を上手く文章に落とし込んでいたんだなと感じました。
また、それが曲調とか振り付けにも現れていたのが印象的でした。例えば、TINGSの主人公、青天国 春ちゃんは帳尻合わせをして、グループの体裁を保っているキャラなのですが、彼女のソロ曲(7曲目)では、彼女はセンターであるものの、基本的に彼女が他のメンバーを輝かせるという動きをしていました。
これは作り手がそういうところを凄く拘っているなとを感じました。
アイドルコンテンツにきちんと文脈が存在するのは強いですね。特にアイドルだとそこをダンスで表現できるので、文脈、音楽共により深みが生まれます。
また、この作品はメンバー個人の文脈と、グループとしての文脈。それぞれしっかりと提示されているので、わかりやすいのがまた強みです。
普通、こういった文脈は共有されにくいものなのですが、小説、楽曲、振り付けそれぞれでしっかりと現れていますので、誰にでもわかりやすく提示されているのは非常にありがたい。
こだわりを読み解いて共有し、共感してもらえることは非常に快感なので。
また、私は結構物語の要素が現実として出力されるのが好きなので、そこは凄く好感度が高かったですね。
最後に
シャインポスト、7月からアニメが始まるのですが、PVをみる限りは随分と出来が良さそうな雰囲気なので、それなりに楽しくなりそうなコンテンツです。
ようやくサブスクに曲が入り始めたぐらい生まれたてほやほやコンテンツなので、今なら敷居も低く、手を出しやすいコンテンツだと思います。
個人的にはそれなりに満足度の高かったので、ぼちぼち追いかけて行こうかと思ってます。
この機会に名前だけでも覚えておくとどこかで縁が出来るかもしれません。縁って、意外と馬鹿にできないですからね。
今回は以上となります。